平日のラッシュ時下りに大きくテコ入れがなされ大幅刷新されます。
今回は、そんなダイヤを斜め読み。
[平日]全ての都営線からの快特に空車4両増結
始発列車が10分間隔となり、便利になったかと思いきや…その煽りで始発快特が21時以降8両編成に減車されております。
プレスや中づりなどでは12両編成があたかも増えたように書かれていますがふたを開けてみれば増結相手を変えただけ
現状だと直通快特はすし詰めで始発快特はガラガラなので、
混雑の偏りを現状のリソースだけでうまく是正した感じです。
京急蒲田以降の停車駅では始発快特を捕まえれば着席できる確率が高かったのですが、改正以降は着席できなそうです。(汗
今度は品川始発の快特に旅客が集中するんじゃないかという嫌な心配も…
[平日]品川始発快特を特急へ格下げ
深夜帯、最終3本の品川始発快特を品川始発特急へ変更。該当は品川発21:58、22:19、22:39の3本です。青物横丁、平和島に停車し、エアポート急行の混雑集中を図る目的でしょうね。
いわずもがなで、こちらも8両編成。品川駅での座席争奪戦が激化し、途中駅からの着席も望めなさそうです。
[平日]ウイング号の8号以降の運転間隔変更
こちらはプレスだと「23時台にウイング号を新設」とありますが、
実際は8号以降の運転間隔を20分→30分に変更し、なんと10号と最終の11号の間は43分も空きます。
つまり上大岡以南ではウイング号=快特になりますから、その分減便となりますが、再混雑区間抜けた後なので問題にはならないと考えています。
もしかしたら一部エアポート急行の待避時間減少でスピードアップが期待出来たりして…
とはいえ、こちらも車両数を変えずに運転時間拡大という部分はうまくやってのけたなという感じです。
ウイング8号以降の品川駅発車時間の比較
号数 | 改正前 | 改正後 | |
---|---|---|---|
8号 | 21:05 | → | 21:17 |
9号 | 21:25 | → | 21:47 |
10号 | 21:45 | → | 22:17 |
11号 | 22:05 | → | 23:00 |
[平日]深夜帯羽田空港から横浜方面直通電車の種別・時刻・行先変更
プレスでは一切触れられていませんが、ウイング号の時刻変更に伴って夜間に羽田空港発横浜方面直通の快特・特急の種別・時刻・行先変更が行われる模様。
改正前 | 改正後 | |
---|---|---|
22:12発 快特 久里浜 |
→ | 22:10発 特急 新逗子 |
22:45発 快特 久里浜 |
→ | 22:42発 特急 久里浜 |
23:01発 特急 久里浜 |
→ | 22:57発 特急 久里浜 |
特筆すべきは、うち一本の行き先が新逗子に変更されている事。
特急新逗子行きは金沢文庫からの出庫で各駅停車の特急が走っていますが、
近年では通過駅を有する特急新逗子行きは初めての定期設定。
駅名 |
---|
時刻 |
羽田国内 | 羽田国際 | 京急蒲田 | 京急川崎 | 横浜 | 上大岡 | 金沢文庫 | 金沢八景 | 新逗子 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
22:10発 | 22:13発 | 22:21着 22:25発 |
22:29発 | 22:38発 | 22:49発 | 22:58発 | 23:02発 | 23:10着 |
趣味者的な観点から見て、各駅停車だろうが特急として到着した電車を入庫させるまで一貫して特急として走らせるという法則が崩れるという面で珍列車になりそうです。
[土曜]朝の特急の増結車の行き先変更
現状、土曜日のみ朝の特急が増結を行っていますが、都営線直通の特急が、品川行きを増結。
品川または泉岳寺行きが神奈川新町行きを増結という体系でしたが、
前者は3ドア、後者が2ドアの車両で運行されているため、後者の混雑が激しく、それを是正するために、増結車の行き先が入れ替えられています。
今後は都営線直通の特急が、後4両神奈川新町止まりを増結。
品川または泉岳寺行きの特急が、前4両品川行きを増結して金沢文庫から12両運転を行う形態に変更となります。
[土休日]最初の4本の快特泉岳寺行きに京急川崎止まり後四両増結
こちらも、上欄と同じ理由です。 京急の快特は都営線直通と品川または泉岳寺行きが交互に合わせて10分ヘッドでやってくるのですが、
その半分の後者は2ドアでやってくるため上大岡〜横浜間は乗り切れない事もあるぐらい混雑します。
2013年のダイヤ改正からエアポート急行が横浜駅に先着しなくなった事も背景にあり、
今回、最初の4本のみ増結が復活します。
2012年のダイヤ改正には日中に羽田空港〜品川方面間のエアポート急行が快特に格上げとなった代償として、品川〜京急蒲田間の普通電車を増発しましたが、
その出庫車をうまく活用することで、金沢文庫〜京急川崎間を12両運転が可能になった訳です。
今回増結されるのは金沢文庫駅発:9:03・9:27・9:46・10:06の4本。ほぼ20分間隔です。
蒲田折り返しの普通電車にあてがう車両を快特にぶら下げて混雑緩和を図ろうなんて目から鱗です。
場合によっては不便さが出てくる場面も出てきそうですが、既存のリソースを活用して改革を行った面ではかなり評価出来ると思います。
特に、ここ数年は羽田に偏ったダイヤ改正だっただけにまさかの本線の輸送力をテコ入れしてくるとは…
総合的にやるなぁ、といった感じです。